OSAKA Yumi

キクネリングアシストシステム

Spiral Wedging Assist System

圧力センサーを使用した粘土板型のインターフェースを用いて、粘土を捏ねる動作を記録する。記録された値は座標に変換され、その時一番強い力がかかっている重心位置と、全体の圧力の強弱が求められる。この二つの情報を元に、重心の軌跡を描画する2種類のデザインのビジュアライズを行なった。
過去に記録されたお手本と、リアルタイムに描画される2つの図を表示し、模倣練習を行うことができる。その練習方法により、「わざ」の擬似的な追体験が可能となる。

伝達が困難な力加減を可視化する事で、「技」の「コツ」習得をアシストするためのシステムを作成した。粘土を捏ねるための技術である「菊練り」をモチーフにし、捏ねている時の力の重心が軌跡として描画される。技の学習者は菊練りのエキスパートの軌跡を模倣することで「コツ」を追体験し、擬似的なインタラクションの共有を通して力加減の「コツ」を習得する。

I have created a system to assist in learning the “trick” to particular techniques by visualizing the amount of force needed, which can be difficult to communicate. This system depicts kiku-neri (“chrysanthemum kneading”), a technique for kneading clay, tracing the path of the center of gravity of the force used when kneading. Learners experience the trick to the technique vicariously by imitating the path produced by a kiku-neri expert, learning how to adjust the force to exert through shared simulated interaction.

主査
赤羽亨
副査
プロフィール
学部時代に金工を学んだ後、ジュエリーのデザイナーとして仕事を行う。道具や素材などの、モノと人との間のインタラクションに興味を持ち、IAMAS入学後は「コツ」に関する作品制作と研究を行う。