HIRAMOTO Daisuke

metarium

metarium

制作協力:大島久純、松尾豊(名古屋大学マテリアル工学科松尾研究室)
使用素材:磁性液体金属、アクリル?漆器(水槽)
ハードウェア:ステッピングモータ、arduino、ネオジム磁石(回転運動により、磁性液体金属を制御)

常温環境でも液体形状となっている金属に、後天的に磁性を付与した「磁性液体金属」を作者自ら実験生成した。作品では、液体金属によって生まれる自然ランダムな動きの要素と、モーター類の機械制御な動きの要素を組み合わせることで、制御された画一的な動きと自然現象をベースとした非制御な動きがどちらも見受けられる曖昧な新しい動きをデザインした。モーターによる液体金属の動きの制御プログラムは、単純な定速回転運動のループとなっており、一見規則的なループ運動に見えるが、プログラム以外の外環境パラメータ(水槽の地形や液体金属の配合など)を変化させることで、様々な動きのパターンを生成した。

コンピュータ制御による規律的な動きと、素材の独自性に由来する非制御な動きが一つの動的風景として織り込まれた「制御と非制御が共存する新しい動き」を表現した作品。液体金属の微かな動きとモータ制御の画一的な動きの統合デザインを試みた。

This work expresses “a new movement in which control and the absence of control coexist.” Computer-controlled disciplined movements and non-controlled movements derived from the uniqueness of the material are interwoven into a single dynamic landscape. An attempt was made to integrate the subtle movements of the liquid metal with the uniform movements of motor control.

主指導教員
赤羽亨
主査
松井茂
副査
プロフィール
1998年出生。大阪府出身。関西学院大学で、コンピュータを媒介とした人間と現実世界に存在する物体とのインタラクションの関係を研究した。大学院では、自然現象をベースとしたデザインの研究を行う。